納骨慰霊祭

11月9日(日)納骨回向合同慰霊祭を執り行いました。
今年は珍しく朝から雨となりテントは張らずに、皆様本堂から外にある納骨堂に向い手を合わせ拝んで載きました。
過去に一度雨の日があり、本堂に入りきらず隣りの薬師堂と反対隣りの庫裡にも入って貰っていましたが、昨今の高齢もあり、今の雨の日は百人を大きく切っておりましたが、それでも皆様それぞれに大切な人の納骨の前に涙する方もあり深く手を合せておられました。
中にはお墓を持たずここを手を合わす依代とされている方もあります。
今回で慰霊祭も30数回を数えましたが、毎回回向でお一人戒名を読み上げるのが、この寺の慰霊祭の特長であり良さと住職として自負しております。
また、毎年戒名を読みあげてくれるからここに納めたとおっしゃっておられる方もあります。
納骨慰霊祭法話
この納骨慰霊祭の参詣の中には、家族連れの方も多くおられます。
その中で20数年前に連れられて来て大人になり今は親となった方が寺に来られてこん話をしてくださいました。
先日、近鉄線の電車で大阪日本橋から生駒へ帰る時、快速急行に乗ったのですがとても混雑していました。私は肩から大きなカバンを掛けて左手には買い物袋、右腕には何度起こしても起きてくれない五歳半の息子を抱えていました。息子は18キロで私は歯を食いしばって立っていましたが座っている人達も皆んな疲れた様子でした。
電車が次の上本町から鶴橋を過きた頃、斜め前に80歳をとうに過ぎた座っていたおばあさんが私に「座りなさい」と言ってくれたのです。私は相手の方がおばあさんだったので「大丈夫です。ありがとうございます。」と言い終る前に「私は大丈夫だから、いいからいいから」と言って座らせてくれました。申し訳ない気持ちながら、ありがたいと…そのうちにトンネルを越えて私の降りる生駒駅です。
私は寝ている息子を起こしましたがまったく起きず仕方なく又抱えたまま電車を降りようと、そして席を譲ってくれた方を探していると後から私の荷物を持ってくれたあばあさんが目の前のエスクレーターに人に押されながら先に上り、私を待っていてくれました。
私は驚きながら急いて行くと荷物を渡しながら「じゃあね、気をつけて」と、おばあさんは杖をつきながら行ってしまいました。私は大きな声でお礼を言いましたが。振り返らずに行ってしまわれました。今まで、何度となく他人に親切にして戴いたことはありましたが今回の事は私の中に深く残りました。
私も年を取ってもあのおばあさんのように親切で優しい人間になりたいと思いました。もしかしたらあのおばあさんは20数年前に幼い私をこの正傳寺の慰霊祭に連れて来てくれた今は亡き私のおばあさんの化身だったのかとそう思ってます。
そんな話をしてくれました。
どうか今日納骨慰霊祭に参詣の皆様も、亡き人への供養と思いどこかで何らかの徳を積んで下さる事を心より祈念致します。
